【 奨 励 賞 】

【テーマ:さまざまな働き方をめぐる、わたしの提言】
日本の保育士の現状
浜松市立高等学校 小 栗 夢 花 18歳

なぜ保育士の離職率が高いのだろうか。私は給料の低さが第一の原因であると考える。

私は先日、ツイッターでとあるツイートを見つけた。それは一人の女性保育士によるものであった。そ の女性は保育士になり10年が経過したが、1ヶ月の手取りは未だ14万円である。朝早くから夜遅くまで 働いているのにどうしてこの程度しか貰えないのか、子供もいるのでこのまま生活するのは大変だ、もうやめてしまいたい。という疲労感が露わになった嘆きのツイートであった。私はこれを見て驚愕した。手取り14万円というと一般的な企業に就職した時の初任給より少ない。一人暮らしであればなんとか普 通の生活は送れるが、子供を養うとなると家計は火の車であろう。そして保育士は朝早くに出勤して夜 は子供たちが全員帰るまで残り、さらにはサービス残業や家に仕事を持ち帰ることも少なくない。また、 子供を一人育てるだけでも十分苦労するがそれが何十人と増えるとなると大変さは計り知れない。肉体的にも精神的にも負担が大きいであろう。一般的な企業の事務などと比べると仕事量が格段に違う。けれど給料が明らかに低い。これはとても不公平だ。離職率が高いのは当然のことである。ただでさえ保育士が足りておらず待機児童が問題となっている今この現状を改善しなければますます保育士は減少するだろう。

このように保育士の給料を大幅に増加しなければ現在直面している教育現場の問題はさらに深刻化す ると考える。少しずつ国や一部の地域で給料の引き上げを実施しているというが依然として今回取り上げた女性のように給料が低いままの人がいる。国は企業の働き方改革や中学校や高校教諭の労働環境を見直すだけではなく、保育士の働き方についても早急に改善すべきだ。給料を引き上げたり労働環境を見直すことにより、今後保育士を目指す人が増加し、現在の教育上の問題が解決してより良い日本の教 育が行われていくと考える。

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