【努力賞】
【テーマ:仕事をしたり、仕事を探したりして気づいたこと】
社会は自分を評価してくれた
宮城県  大宮知寛  28歳

私は、17歳の時から一人暮らしをしていました。

毎月、給料日になっても『1000円残ればいい』というような生活でした。

というのも、高校にサッカーの推薦で選ばれ入学をし、半年が過ぎる頃に突然母が家出をし、自営業だった父親の自己破産が重なったため高校を中退する事になり、一人で生活をしないといけない状況になりました。

住む家を探し、アルバイトを必死になって探しました。

飲食店などを経営している中小企業で働かせて頂ける事になりました。生活のために必死で働き始め、毎日、どんなに嫌な事があっても笑顔で会社の人にもお客様にも『私』という人間を売り込みました。

もちろん会社のレベルアップにも、がむしゃらに取り組みました。

小、中、高と成績はビリでしたが、誰よりも負けず嫌いな私は、アパートの大家さんに事情を話して家賃を一カ月分遅らせてもらい、本屋さんに行ってアパートの家賃分のお金で買えるだけの飲食店関係の本を沢山買いました。

その時、優しく『大丈夫だよ。』と言ってくれた大家さんには本当に感謝しております。

バイトが終わって家に帰ってきても、ひたすら包丁を握り料理をしていました。

手の皮がボロボロになる程料理をし、元々良かった目が悪くなる程飲食店について勉強をし、他の飲食店のスタッフさんの動きを観察し続けました。

高校中退の私を雇って頂いているのだから、会社に何らかの結果で社会人として恩を返したかったからです。

気が付けば、アルバイトから社員になり、店長から統括マネージャーになり、今は副社長になりました。

私は、今年で28歳になりましたが、あっという間の11年間でした。私は、社会に出て仕事を通じて様々な人と出会い、助け合いながら認めてもらい、今があります。

自分と、周りの自分を支えて頂いている方々次第で、どんなに大変な事があり、学生時代に成績が悪くても、ちゃんと社会は自分を評価してくれます。

自分の好きな物や興味のある事を探し、努力を欠かさず、感謝の気持ちを忘れずに仕事をする事が何より大事です。

私はこれからも、精一杯頑張っている人達をしっかり評価出来、その方の得意な分野や、優れている所をしっかりと引き出してあげられる人間でありたいです。

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